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※この物語は連載です。
▶ すべての始まりはこちら(第一話:訪問記)
AAバンの納車のとき、車のキーと一緒に渡された赤いペーパーファイル。
その表には、「FLEET INSURANCE 2010-2011」と書かれていた。
外国人らしい筆跡だった。
ファイルの中に保管されていた書類
まるで手がかりを探すように、ファイルの中身を一つずつ確認していく。いずれも見慣れぬ書類ばかり。
- MOT
- New Keeper Supplement
- 部品発注書
- AAリーフレット
- Tax Disc

British Mini Clubの案内も入っていた。
そういえば以前、ネットでこのバンと思われる写真を見かけたことがある。
当時のオーナーらしき人物が、AAバンとともにそのクラブのイベントに参加している様子だった。
FLEET INSURANCE(フリート保険)とは何か?
フリート保険とは、個人ではなく法人が加入する保険である。つまり、この車両は法人で管理されていた可能性がある。
書類はさておき、車内に残されていた装備にも目を向けてみる。
車内に残された数々の装備
① ルーカス製パトライト(MADE IN UK)

ルーカスといえば、英国ではおなじみの電装ブランドだ。
このパトライトは、ただの装飾なのか。
それとも、かつては回転しながら現場で確かに光を放っていたのだろうか。
② FRANCOのロゴが入ったAAの照明看板

FRANCOとは何なのか。
③ 用途不明の工具が2点

用途の異なる工具が同時に残されているという事実は、この車が “実際の作業現場” で使われていた可能性を強く感じさせる。
④ 工具箱ほか
画像左にはワークベンチと一体化した小さな工具箱。右側には弾薬箱のような工具箱と格子型の仕分け棚。
アンティーク雑貨としても十分な存在感を放っている。
⑤ 消火器
座席の後ろにしっかりと固定されている。
日常使いの車両とは思えない。
⑥ カーステ(クラリオン+SAISHO)

クラリオンは日本のカーオーディオメーカー。
これは、いつ取り付けられたのだろう。
⑦ KANGOLシートベルト

現在では帽子のブランドとして知られるKANGOL。1960〜70年代は英国の主要なシートベルトのサプライヤーだった。
こちらのシートベルトは3点式。かなり使い込まれている。
⑧ フロントガラスのポケット

マーズスピードジャパンによれば、これはUKらしさを象徴する装備だという。
英国では、かつて納税証明書(Tax Disc)をフロントガラスに掲示する義務があった。このポケットは、そのためのもの。こんなところにもUKの習慣が残っている。
⑨無線機

私が最も興味をそそられたのは、この無線機のセットだった。その存在は、この車が “通信を前提とした車両” であったことを強く感じさせる。
たとえば、ナンバープレート「KAE 642L」。
これを無線で伝えるとしたら――
Kilo Alpha Echo
Six Four Two Lima
一文字ずつ、誤認を防ぐためのコード。
短く、正確に。
そして確実に伝えるための言葉。
こうしたやり取りが、この車の中で実際に交わされていたと想像すると、それだけで現場の緊張感が伝わってくる。
まとめ
FLEET INSURANCEと書かれたファイル。そして、数々の装備。
これは単なるクラシックミニとは違う。何かの役割があったはずだ。
しかし、その全貌はまだ見えていない。
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このAAバンは本物か、レプリカか?