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赤い積載車に乗せられ、
ついに大阪市内へやってきたAAバン。
あれから、どうなったのか。
実はいろんなことが起きていた。
納車日。
積載車を四橋筋に停め、
いざ 車庫へ。
距離にして、わずか数百メートル。
しかし、その途中で突然エンスト。
しかも、エンジンがかからない。
チョークを引きすぎたのか。
また、かぶったのか。
アイドリングが悪いのか。
何が正解なのか、まだ分からない。
とりあえず放置。
30分が経過。
まるで何事もなかったかのように、エンジンがかかった。
ようやく車庫に収まったAAバンを、
主人はしげしげと眺めている。
完全に親バカである。
そして翌日。
いよいよ大阪市内での慣らし運転が始まった。
ワクワクしながらシャッターを開ける。
しかし、
あらためて見ると、かなりヤレている。
ギギー。
バタン。
ドアの開閉ひとつ取っても、
妙にぎこちない。
「これ……ちゃんと閉まってるの?」
そんなレベルである。
座席に座る。
シートベルトを締める。
すると、
上から黒い棒が落ちてきた。
「えっ、なにこれ?」
車内を見回す。
あ、窓ガラスの枠ね。
……まあ、外れててもいいか。
そんな調子で、
私たちは古びたAAバンで大阪の街へ繰り出した。
走りは ルンバ以上にぎこちない。
なんとか交差点を曲がる。
しかし、エンジンが切れる。
そのまま惰性でスーッと進み、静かに止まる。
しかも、またエンジンがかからない。
20分。
30分。
待つ。
そして復活。
また少し走る。
そして止まる。
走行距離、わずか2キロ。
2キロのヒロイン、確定である。笑
そうこうしているうちに日が暮れてきた。

ふと見ると 油圧計のランプが光っている。
何が起きているのか。
だんだん怖くなってきた。
私たちは助けを求めるように、
THE DOGHOUSE INNへと逃げ込んだ。

オーナーとしばらく話をする。
油圧計の不具合かもしれない。
そんな話をしながら 再び帰路へ。
しかし、あと少しで車庫というところで完全停止。
時刻は 深夜11時過ぎ。
さすがにJAFを呼ぶことにした。
ところが、
JAFを待っている間にエンジンがかかった。
急いで車庫へ。
無事に収めたあと JAFへ状況を報告した。
そして、ここでさらに事件が起きる。
この日は、3月31日。
なんとJAFの有効期限が、その日までだった。
あと数時間遅ければ
ロードサービスが使えなかった可能性もある。
現場で更新できると聞き、
私たちは深夜の路上でJAF更新手続きを行った。
もしかすると
バンは、それを伝えたかったのかもしれない。
「JAF、切れるで」と。
そんな都合のいい解釈をしながら、
スリリングな初ドライブは幕を閉じた。
……と思っていた。
しかし翌日。
事件は再び現場で起きた。
私の猛反対を押し切り、
主人は再びAAバンに乗り込む。
完全にイカれている。
そして案の定。
2キロのヒロイン、再発。
さすがに、これはおかしい。
購入店へ連絡し、症状を説明。
可能性のあるトラブルを整理したうえで、主治医のもとへ搬送することになった。
そして原因が判明する。
ガソリンタンクに穴が空いていた。
編集後記

約10年間 ― 静かに、お店の看板カーとして過ごしてきたAAバン。
ある日、突然。知らないオジサンとオバサンが現れて、店を出ることになった。その後、いろいろ整備され、真っ赤な積載車に乗せられ、刺激の強すぎる大阪の街へ。
見たこともない車と人の量。
「コワい。帰りたい。」そう思っていたのかもしれない。
ショックのあまり、ついにお腹に穴が空いてしまったのだろう。
しばらくは主治医のもとで安静に。
少しずつ大阪の暮らしに慣れていってもらおうと思う。
それにしても、今回もまたJAFに助けられました。
我が家にとっては、神様、仏様、JAF様~なのです♡
クラシックミニとの暮らしは、楽しいことばかりではありません。
時には突然エンジンが止まり、不安になる瞬間もあります。
そんな時、支えになってくれる存在があるだけで安心感は大きく変わるものですね。
これより、AAバンストーリーズ第二章スタートです。
第一章を一気読みしたい方は、バンとの出会い(第一話)からどうぞ!
▶ 和歌山で出会ったAAバン|10年展示の英国ミニとマーズスピードジャパン訪問記 - HELLO! MINI
